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津曲 公二

ポルトオリンピコ付近の昼下がり(バルセロナ カタルーニャ州 スペイン)
ポルトオリンピコ付近の昼下がり
(バルセロナ カタルーニャ州 スペイン)

中国に来て発見した日本人の3つの特徴

上海在住10年の日本人ジャーナリスト花園 祐氏の記事に書いてありました。

・・サラリーマン生活の期間で言えば、明らかに中国での時間の方が長く、ものの考え方や感性も中国人のほうに段々近づいてきていることが自分でもわかります。

このような書き出しで始まり、この記事では大半の日本人が意識していないであろう日本人の特徴について三つほど紹介されています。日本人は家族関係が希薄である、やたらと盗み聞きしようとするなどの他、三つ目は「相手が抵抗できない立場の人間だとわかるや、途端に暴力的な態度に出る傾向がある」ことだそうです。
花園氏は現地に10年間住みその経験から日本人の特徴が良く見えるようになったのでしょう。とくに三つ目については筆者もかねてから感じていたことでした。例えば、筆者が利用する電車には「駅員に対する暴力行為は犯罪です」という車内広告をよく見かけます。

駅員に対する暴力行為が多発する日本

2019年度では600件近く発生しているそうです。駅員への加害者は「自分はお客の立場で偉い。多少の暴挙でも許される」という横柄な考えによるものでしょう。しかも、駅員は絶対に抵抗しない立場であるとわかっていて暴力行為に出るのです。確かに日本ではこのような理不尽な暴力行為に対して、駅員が自衛のための積極的な行動はしないようになっています。何やら、国の防衛と同じような関係ですね。何とかならないものかと、どちらにも情けなく感じます。

中国の人たちはまとも

この記事によると、中国の人たちの考えと行動はじつにまともなようです。

・・そもそも中国では、乗客のほうが駅員より偉いなどとは誰も思っていないのです。中国では駅員への暴力など、まず耳にしません。もしも中国で駅員に殴りかかろうものなら、ためらいなく駅員が殴り返してくるでしょう。

これがどのような社会でも、まともな国であれば当たり前のことではないでしょうか。さらに記事は続きます。

・・日本にいた頃から薄々気づいていましたが、中国に来てから確信に変わった日本人の特徴を挙げたいと思います。それは、相手が抵抗できない立場の人間だとわかるや、途端に暴力的な態度に出る傾向があることです。

・・普段の日本人は非常に温和で大人しいと言えるでしょう。ただ、前述のように相手が抵抗できない立場の人間だとわかるや、ものすごく攻撃的になって詰め寄る人が多いようです。

相手の立場によってとたんに攻撃的になる日本人

駅員に対する一方的な暴力の他に、これはビジネスでもよく見受けられます。例えば、下請けと元請けの関係においてはとくに目立ちます。わが国には階級制度は無いと思いますが、下請けをまるで奴隷階級として扱う人がいます。
元請け企業の購買や資材などの部門にはそういう日本人がよく存在します。筆者が見たり聞いたりした範囲では次のようなことがあります。

  • 納期が少しでも遅れると猛烈に怒り怒鳴りつける → ところが、自らが提出すべき回答書の期限はほとんど全く守らない。
  • いつもの納入場所が変更になったと当日午前中にメール連絡があった。場所がわからず指定時間にちょっと遅れてしまった → やはり怒鳴りつける(さすがにここまでの例は特定の担当者に限られる。しかし、納入者はいつも泣かされている)。
  • 下請けは明日から夏季休暇と知っていながら、突然にいつものように発注してその納期が休暇明けの当日だった → これはさすがに大問題になり今では無くなった。しかし、無くなるまでに数年もかかっている。
  • 受注設計の下請けの場合、仕様追加や仕様変更がほぼ思いつきのように出てくる。その都度、設計変更が必要になる → 納期や価格はもとのままで押し切られる。開発契約が無い、あっても機能しないのでは無法国家と同じ。

キリがないのでこれくらいにしておきます。欧米社会ではビジネスにおいては対等の関係が常識と聞いています。従って、対等ではなく隷属する関係はわが国の異常な特徴と言えます。
スーパーやコンビニのレジ係りに対する攻撃的な言動もいっこうに無くなりません。クールジャパンと賞賛される日本人の行動とは真逆の全くクールでない社会の闇があります。これでは、賞賛される部分は本当なのかと外国人に疑われても釈明できません。

企業の経営者はどう感じているのか

駅員への暴行などは一罰百戒で厳罰化をおこなえば、ある程度の抑止力にはなるでしょう。しかし、下請けに対する卑怯で理不尽な行動は闇の部分で隠れています。経営者はどのように感じているのでしょうか。現場でどういうことが起こっているか、たんに無知なだけということはあり得ません。これらを放置したままにするなら、企業とその経営者は従業員ばかりでなく社会からの信頼を得ることはできないだろうと考えます。