• クリティカルチェーン TOCによるプロジェクト・マネジメント

津曲 公二

沖縄の真っ青な海
沖縄の真っ青な海

クルマの押しがけとは

現在のクルマでは想像できませんが、70年代でも古いクルマだとエンジンを始動させるのに骨が折れました。エンジンそのものやエンジンを始動させるスターターやバッテリーの性能がよくなかったためです。ドライバーが運転席に着き、数人でクルマを押すのです。外部から強制的にエンジンを回すわけです。現在ではクルマの始動はボタンひとつを押すだけですね。車庫にあるクルマをリモコンで室内から始動させることもできます。時代は変化し何ごともどんどん便利にそして容易になっています。

従来のタクシービジネスはピンチに

スマホでタクシーを手配するウーバーはわが国ではまだ認可されていませんが、海外では当たり前になりタクシービジネスと運転手の職業はピンチの時代になりました。外国語が話せなくても、地理に不案内でも、料金の不確かさに不安無くタクシーが利用できる。安全面での課題はまだ残るとしてもこの方面でのウーバーの優位性は明らかです。その普及はもう止められません。「タクシー運転手は職業を奪われる」についてウーバー創業者がコメントしていました。「創造と破壊は同時に起こる」、確かにその通りですが、破壊される側としてはとんでもないことですね。
ピンチになる職業は他にもさまざまに存在します。クルマで例えるとボタンを押せばエンジンが始動できる時代に、未だに人力を使って押しがけしているケースです。

例えばクルマの免許更新時に

筆者は免許取得後40年以上になりますが、免許更新時の申請書は自筆ではダメで代書業者に依頼するのが一般的でした。そのため、運転免許試験場の付近には代書業者が何件もありました。また、クルマの登録などでは陸運事務所での登録が必要になりますが、ここも事情は同じで代書業者が存在しました。それも事情は一変しました。代書業者に依頼することなく手続きができるようになりました。

ピンチになりそうなビジネスは

確定申告がスマホでもできるようになりました。国税庁のホームページにソフトが公開されて誰でも使えるようになりました。ここまで述べてきて、ほとんどが行政の業務に関係するものであることがわかります。行政文書に必要なハンコについても大幅な省略が始まりました。時代の進歩や変化に逆行するやり方は急速に消え去る時代を迎えています。

難関の公的資格も安泰ではない

これまで国家資格試験難関のトップ3は、医師、弁護士、公認会計士と言われてきました。
筆者はこれについて思いだすことがあります。初めて会ったコンサルタントの方と打合せが終わり、別れ際に彼は当日の夜間に開催される講演会の講師を務めるとのことでした。どういう内容ですかと聞いてみました。
「難しい国家試験に合格したばかりの方々向けです」「公認会計士のビジネスは今後先細りする」「皆さんはまだ若いし知力も十分にある」「今回の合格にこだわらず別領域にチャレンジすべき」これを聞いてびっくりしましたが、合格したばかりの方々が20名も参加されると聞いてさらに驚いたことを覚えています。先の見える人たちはあるものだと感心しました。10年ほど前のことでした。

お付き合いしている企業の創業者である会長の座右の銘を紹介します。

「変化は唯一永遠である」、変化の時代には強いものが生き残るのではない。生き残るものはただひとつ、それは変化に対応できるものである。
現在はまさに大きな変化の時代です。変化を意識し対応する姿勢と努力があるか振りかえってみる必要がありそうです。