• クリティカルチェーン TOCによるプロジェクト・マネジメント

津曲 公二

初めての上高地(松本市 筆者撮影)
初めての上高地(松本市 筆者撮影)

引退後はガーデニングを

叔母夫婦は叔父の現役引退後、英国に住んでいました。叔父は30年以上の日本勤務を終えて叔父の故郷ブライトンに近い田舎町に引っ越し、待ちに待ったガーデニングに専念する日々を送っていました。筆者は妻と二人で幾度か訪問しました。りんごからつくる自家製のアップルサイダーもあり、英国人の引退後の生活の一端を垣間見ることができました。

DIYができないとたいへん

ガーデニングの道具立てもしっかりそろっており、芝刈り機などは小型の耕運機のように運転席のあるものでした。果樹園や畑の手入れの他、芝生も広いので機械化しないと手がまわらないとのこと。クルマで20~30分のところに日用雑貨から食料品まで何でもそろうお店がありました。マイカーはトヨタでした。理由を聞くと「故障しないから」、Made in Japan は故障しないことを彼は良く知っていました。続けての言葉は「英国で暮らすなら、たいていのことはDIYができないと不便」でした。電気、水回りや建物の修理など専門職を呼ぶと時間がかかるだけでなく出来映えはいまひとつ、おまけに価格が高い。従って、たいていのことはDIYでやるとのことでした。英国の大都会でも同じ事情なのかはわかりませんでしたが、ここだとそうだろうなと思いました。

DIY不要で便利な暮らし

筆者は横浜市に住んでいます。神奈川県が造成建設した大規模団地です。いぜん、ここは丘陵地形を利用したオリエンテーリングコースでした。現在ここの住民は約6000世帯とのことで、中心に管理センターがあります。住民向けに有償の生活支援サービスがあります。これがDIY不要のサービスなのです。先日、照明のスイッチが壊れたらしく点かなくなりました。電話で依頼すると、すぐ修理してもらえました(もちろん交換した部品代は有償です)。重い家具の移動の手伝いをお願いしたこともあります。旅行中に郵便ポストが満杯になるのは防犯上問題がありますが、これもチェックして郵便物を移動してもらえます。年会費もわずかで、こんな便利なサービスはないと思っています。

家電製品の部品とりかえで感激

電気洗濯機の洗濯槽内に部品として「糸くずフィルター」がついています。糸くずがたまったら、部品を取り外して糸くずを捨てます。長く使っているとフィルター部分がだんだんほつれて穴があいてきます。DIYの苦手な筆者としては、その都度、妻にフィルターを補修してもらっていました。先日、補修もそろそろ限界かなと思ってこの部品を購入しようと思い取り扱い説明書を引っ張り出しました。購入日から10年経っていました。説明書に、部品番号と金額、問い合わせ先など必要な情報がすべて記載されていました。さっそくシャープの相談窓口に問い合わせたところ、最寄りの家電販売店で買えることがわかりました。近くのお店に行ったところ、何と在庫がありその場で入手できました。価格も10年前に記載された¥500(税抜き)のままでした。10年間故障せずに動き続け(まだあと何年かを期待していますが)、補修用部品は10年間値上げもせずにすぐ入手できる。消費者思いのビジネスのレベルの高さとその素晴らしさに感激しました。