• クリティカルチェーン TOCによるプロジェクト・マネジメント

津曲 公二

若葉台バスターミナルを望む夜景(まちづくりセンターのサイトから転載)

若葉台バスターミナルを望む夜景(まちづくりセンターのサイトから転載)
横浜市営の他3社のバスが、JR、東急、相鉄などの
鉄道路線7つの最寄り駅を結ぶルートで運航している

団地の自治会はボランティアで運営されている

季節に1回程度、居住者が主催するクリーンデーがあります。日常的な清掃作業は管理組合が外部の業者に委託していますが、委託範囲外の居住棟の周囲などを清掃します。樹木などを手入れするボランティアグループもあって当日はそちらも同時進行します。これには、単なるホウキやチリトリなどの清掃用具を超えた動力つきのカッターなども自治会で購入しています。それらの道具を玄人レベルで使いこなす方もあります。

自治会への参加は任意

管理組合については法令によりすべての居住者(所有者)が加入することが義務付けられていますが、自治会への参加は任意となります。今年は持ち回りで筆者もご近所の10世帯ほどを対象に庶務係を担当することになりました。筆者の受け持ち範囲で加入率は約80%ですが、クリーンデーなどは自治会への参加の有無とは無関係に居住者全てを対象に呼びかけています。

会費の徴収 現金の取り扱いがたいへん

庶務係の仕事は様ざまですが、年度初めには自治会費の徴収があります。毎月の集金は手数がかかるので、年度初めに1年分(12か月分)を現金で集金します。1年分といっても世帯当りでは4,000円に満たない金額ですが、10世帯となると集金の手間は無視できません。「お釣りのいらないようにお願いします」とお知らせしているので、合計すると紙幣は数十枚、硬貨も数十個になります。かさばって重く感じますが、まだ何とかなるレベルです。しかし、筆者のような受け持ち範囲がこの建物には14ブロックもあるのです。ここをすべて集約する庶務係のリーダーにとってはこの現金の管理はたいへんです。紙幣は数百枚、硬貨はおよそ千個になります。リーダーは、各ブロックの庶務係からの引き取り時にすべて手作業でチェックしなければなりません。キャッシュレスが進む現代で、いかにも時代遅れの煩雑な作業です。

銀行で両替する

筆者は受け持ち範囲の集金後、銀行で両替しました。自分の口座にいったん入金し、次に同じ金額を引き出します。これだけのことで、紙幣は数枚、硬貨も数個になり「軽量化」できました。こうすれば、リーダーが引き取るときの確認もきわめてかんたんにできると思ったからです。千円札数十枚を数えるより、一万円札数枚を数えるほうが間違いも少ない。リーダー引取りの当日、筆者の前に二人の庶務係が集金した現金をリーダーに引渡していました。二人とも集金した現金そのままでした。紙幣はかさばり、硬貨はずしりと山になっていました。リーダーが現金を数え金額確認をする時間、筆者は二人分の時間をずっと待っていました。

来年度の申し送り事項を1件思いつきました。ひとつ次の仕事を考えてみることです。つまり、集金した現金はそのままではなくすっきりとスリム化したうえでやり取りすることです。まずはこれで現金はうんと軽量化できます。しかし、現金を数えなくて済むもっと日常的なやり方もあります。

銀行口座を活用する

現金をやりとりするのではなく、お互いに自分の銀行口座を使ってのやりとりができます。
金額の確認は記帳されるので記録も残ることになり確実です。銀行口座を活用すれば、戸別訪問による集金、リーダーへの現金の引渡しなどすべての作業が廃止できます。計算間違いなども減らすことができます。たとえ、間違いがあっても通帳に記録が残るので、修正はかんたんです。以上は、庶務係のメリットですが、リーダーのメリットは庶務係とはひとケタ上回ります。紙幣数百枚、硬貨およそ千個を手作業で数えるなど、現代では馬鹿げたやり方としか言えません。銀行口座の活用を含む改善案については、適切な機会に提案するつもりです。

会議や打合せが多い

筆者の場合、庶務係のほかに自治会会長を補佐する役割もあるので、会議や打合せが多く、しかもその時間が長いことに驚いています。ビジネスの現場では、会議の時間短縮が大きな課題になっています。筆者がおつき合いしている企業では、会議の目的と責任者を明確に決めてそれを守ることにより大きな改善を実現しています。
自治会の会議の場合、過去のイベントの記録が残っていないことが多く、担当が替わればゼロから始めることが多くあるようです。経験のある人はいたとしても、記憶をもとに伝えることになるので、勢い、時間がかかることになってしまいます。また、会議の案内には当日の議題は明示されていても、会議の議事録が発行されることはありません。それは会議で書記役がいないからです。この辺りのことも改善していく必要があると思っています。

オンライン会議などの活用を検討する

ZOOMなどを使ったオンライン会議は、個人のパソコン普及率の関係から現状の会議をすぐに置き換えることは難しいかもしれません。現状の普及率は低くても、パソコンが使えるメンバーだけで先行してトライアル的に実践することが考えられます。例えば、リアルの会議室と自宅の個別メンバー(複数)を結び会議を実施することができます。時間が経つうちにオンライン会議のメリットが理解されて可能なメンバーが増加することが期待できます。

ボランティア活動といえども、生産性の悪い活動ではこれからの社会で存続していくことは難しいでしょう。とくに人口減少が急速に進むわが国では活動の担い手が減少します。活動の生産性に無関心な組織は衰退が避けられません。組織構成員の年齢に関わらず好感をもって受け入れられる組織の価値を高める活動、こういう活動に限られた資源を集中することが欠かせないと思っています。