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余裕があり、すっきりとした病院の待合室
余裕があり、すっきりとした病院の待合室

感染が抑えられている日本

ヨーロッパでは、二度目のロックダウン(都市封鎖)が始まりました。米国では、11/4は1日で感染者が10万人です。感染の第二波が猛威を振るっています。
欧米に比べて日本は感染が抑えられていますが、残念ながら終息は、まったく見えていません。
日本の感染が、なぜ抑えられているのかは明確でありません。国民の高い衛生意識、安心できる国民保険制度の充実、高い医療技術や体制があるなど、さまざまな要因が伝えられていますが、筆者は、医療従事者の高く維持されたホスピタリティ※があることが大きな要因のひとつだと思っています。

※「思いやり」「心からのおもてなし」の意味。「マナー」は、相手に不快感を与えないための最低限のルールですが、そこに「心」が加わると「ホスピタリティ」になる と言われています。

39℃の高熱になって

私は、10月初旬二週間ほどの間39℃の高熱に襲われました。
結論から言えば新型コロナ感染ではなく、内臓の炎症からの発熱でした。
ただコロナ感染かもしれないのでPCR検査の結果が出るまでの時間の長かったことが思い出されます。
感染するような人との接触の記憶がまったくありません。ただ、もし感染していたら家族に移してしまうだろうとビクビクです。
そんな精神的にも辛い時に救いだったのが2週間の間に訪れた複数の病院での出来事です。
病院の医師や看護師さんは、苦しそうな受診待ちの時にも親身になり一言を掛け気遣ってくれました。文字通り命がけの仕事の中でも、まったくブレずに維持できることは凄いことだと思います。
PCR検査陰性の結果を伝えてくれる時も、「よかったですね、大きな不安はクリアですね」と笑顔で告げてくれました。発熱の理由が、まだ判っていなかったのですが、「ホッと」したことを思い出します。
筆者は、父母の終末ケアの体験から医療従事者のホスピタリティの高さに感動すら感じていました。それがコロナ禍の中であっても維持されています。日本は、本当に素晴らしいと思います。

医療機関の支援ができないものか

さて、筆者の受診した病院では、患者や医療従事者のリスク分散のため急性期、慢性期、発熱外来と受付を時間帯に分けて行っています。さらに急性期や発熱外来では、防疫服を着用し仕切りカーテンを設置し、待合席を離しソーシャルディスタンスを取っています。
でもコロナ以前は、診療時間が常用薬を処方するだけでも2時間待ちだったものが、わずか30分程度で終了です。病院では、患者のなんとなく不安を理由とした受診が減り、その結果、体調不良な人への診療となりました。病院全体は、「すっきり」としています。
TVのニュースで、医療機関の財政悪化が伝えられています。コロナ対策の諸経費や人件費が増加し経営が苦しい状況と聞いていましたが、病院へ行くとその状況が実感できます。
筆者は、「病院がすっきりしたのは良いことですが、医療機関の財政悪化は、宝のようなホスピタリティを維持している医療従事者の生活を苦しめることも事実です。なにか改善する応援ができないものか?」こんな思いを強く感じました。
ちなみに厚生労働省の医療費動向概要によると令和2年度の4〜6月実績は、前年同月比マイナス7.7%金額で約8,000億円減だったようです。コロナ対策の暫定措置として医療保険点数を割増するなど方法はあるはずです、可能な限り早期の支援実現を願っています。

私たちにできる医療従事者への支援

保険点数を割増するなどの医療行政の改正は、簡単に実現するのは難しいでしょう。
私たちは、可能な限りコロナやインフルエンザに感染しないことで、医療従事者の方達へ新たな負担を掛けないようにすることができます。 
厚生労働省のインフルエンザの感染状況報告によると、例年インフルエンザの流行月である10月(9/28~11/1)の感染者数は106名でした。前年同月の感染者数は21,495名ですので、200分の1以下に感染が激減しています。コロナ禍対策が、大きく貢献したようです。
気温が下がり、湿度が低くなると感染症の感染リスクが高まります。宝であるホスピタリティのある医療従事者を守るために私たちにできるインフルエンザワクチン接種や、コロナ禍対策「三密を避ける、マスク着用、手洗い、うがい励行」をやり続けましょう。

筆者は、「治療薬やワクチンは、来年には必ず提供される」ことを信じています。
もう少しの辛抱で明るい未来が来ることを信じて、頑張りましょう!