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最新のエッセー

第30回 ぼくの好きな先生

津曲 公二

スペインの小さな村の昼下がり(セゴビア県 カスティージャ・イ・レオン州)
スペインの小さな村の昼下がり
(セゴビア県 カスティージャ・イ・レオン州)

タイトルは筆者が新入社員だったころのヒットソングからです。この曲の歌詞に登場する「先生」は高校美術部の先生、つまり学校の先生でした。いま聴いても歌詞は筆者の高校時代には経験しなかったことなのに、何か懐かしく思い出す不思議な魅力があります。今回、ここで紹介する先生はお医者さん、筆者の家庭医です。

家庭医に恵まれる

30年以上お世話になった先生が医院での診療を止めるとのことで、次の家庭医を見つけることになりました。4年ほど前のことです。同僚から「良い先生に診てもらっている」との情報で通院するようになったのが、現在の先生です。先生は母国(中国)で漢方医として従事し、その後、来日し日本で西洋医の免許を取得、つまり漢方医と西洋医の双方の免許をもつお医者さんです。筆者は今のところとくに持病などはありませんが、不調はなくても定期的に診てもらっています。人間ドックなどよりも「ぼくの好きな先生」に診てもらうのが筆者の好みです。

通院は雑談の時間

先月、インフルエンザの予防接種をしてもらいました。「僕の患者さんたちは痛みに敏感な人たちばかりだったので・・」「こうすれば痛みは無い」やり方でやってもらいました。ほんとうに痛みは全くありませんでした。西洋医としての修業時代は小児科の担当だったそうです。医師にとって確かに厳しい患者さんたちだったことでしょう。定期的に通院していつも雑談になりますが、問診、クスリ、血圧など規定値の解釈などじつに納得できるやり方です。筆者にとって理想的なお医者さんです。

西洋と漢方の両方でのアプローチ

明治政府がわが国の医療を、漢方医と西洋医いずれにするか、お互いの競い合いをやったそうです。結果は漢方医の成績が良かったにもかかわらず正式には西洋医を選択しました。漢方医の世界はまだ秘伝の時代でしたから、組織的な医療体制をつくるには不向きだったと説明されていました。しかし、明治政府は漢方医を否定することは無かったので、我われは両方のアプローチによる恩恵を受けることができています。それぞれに得意・不得意があります。場合によって、適したやり方を選べばよい。素晴らしいことです。伝統的な鍼灸治療も国家資格があるように明確に認知されています。鍼灸も西洋医学でうまくいかないところをカバーできます。筆者は鍼灸も大好きで職業病の治療のため、定期的に通院しています。筆者の場合、肩凝りや肩凝りからの偏頭痛には良く効く治療法です。

白黒をはっきり決めつけない

ご存じのように漢方医学には病気と健康の間に「未病」というグレーゾーンがあります。
わが国の年末年始は、クリスマス・除夜の鐘つき・初詣でのイベントが定着しています。これらはキリスト教・仏教・神道などの宗教に由来していますが、わが国ではこのような多神教的行動に何の違和感もありません。未病というグレーゾーンの存在は西洋医学には無くても、わが国では西洋医学と漢方医学が共存しています。そして、患者に対してぴったりしたサービスを提供しようとしています。わが国の得意技、良いとこ取りです。じつに素晴らしいこの得意技に感謝しています。


ニュース

  • 2020年11月20日

日本カイゼンプロジェクトのサイトに「プロジェクトでカイゼン第32回」が掲載されました。

今回は「多様性こそが日本と日本企業の強み」になります。

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  • 2020年11月13日

日本カイゼンプロジェクトのサイトに「プロジェクトでカイゼン第31回」が掲載されました。

今回は「組織の多様性が企業の活力を生み出す」になります。

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  • 2020年11月6日

日本カイゼンプロジェクトのサイトに「プロジェクトでカイゼン第30回」が掲載されました。

今回は「わが国にぴったりの経営哲学・・三方良しの発展形」になります。

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